ひとり親になって、お子さんが小さいうちは、自立するまでにどうしても支援が必要ですよね。
しかし、「ひとり親サポートブック」を読んだだけでは専門用語も多く、制度が今ひとつ解らなくて、使いきれていない方も多いのではないでしょうか。
今回は、私が実際にひとり親サポーターさんに教えて頂いたり、ハローワークに問い合せてわかった資格取得をするために知っておくべき制度を中心に解説していきますね。
それでは、おさらいとして、手当から順番に支援制度を見ていきましょう。(令和3年現在)
※基本的には、区のひとり親サポーターさんにあらかじめ申請してからの給付となりますので、詳しい方法や受給資格はあらかじめ、ひとり親サポーターさんに問い合わせてくださいね。
目次
基本の手当
児童扶養手当
令和2年4月より
【月額】
- 児童1人・・・全部支給43,160円
一部支給43,150~10,181円 - 二人目・・・全部支給10,190円
一部支給10,180~5,100円 - 児童三人目以降1人につき・・・全部6,110円
一部6,100~3,060円
高校卒業するまで(18歳の3月末)頂けます。
これは、おそらく皆さん受給されていますよね。
児童手当
【月額】
- 0~3歳未満・・・15,000円
- 3歳~小学校終了まで(第1子・2子)10,000円
- 3歳~小学校終了まで(第3子以降)15,000円
- 中学生(15歳に到達する年度の3月末まで)10,000円
※所得制限を超過する場合は一人につき5,000円
こちらは、ひとり親に関係なく中学校卒業するまで(15歳の3月末)頂けます。
資格やスキルアップについて
区役所で申請できる資格支援制度からみていきます。
ひとり親家庭自立支援給付金事業
まず、制度の一覧にある給付金と貸付事業という二種類がありますが、給付金は頂けるお金、貸付は借りるお金という認識でOKです。
今回は、この給付金だけをまとめました。
①ひとり親家庭自立支援教育訓練給付金
仕事に必要な資格や技術取得のためにかかった費用の6割が支給される。
②ひとり親家庭高等職業訓練促進給付金等
資格取得の為に受講中、生活の安定を図るため、4年間給付される。
①市民税非課税世帯…月額141,000円
②市民税課税世帯…月額70,500円(最終学年時は、月額110,500円)
子どもがある程度大きくなってからのチャレンジでしたら、最初から、助産師、保健士を4年コースで目指しても良いですね。
対象資格・・・⑴看護師・准看護師 ⑵介護福祉士 ⑶保育士 ⑷理学療法士 ⑸作業療法士 ⑹歯科衛生士 ⑺社会福祉士 ⑻助産師 ⑼保健士 ⑽市長が市の実情に応じて認める資格
高等職業訓練終了支援給付金(終了後支給)
・・・卒業時に給付される。
①市町村民税非課税世帯…50,000円
②市民税課税世帯…25,000円
ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付事業
・・・入学金50万円の貸し付け。
※ただし、返還免除があります!
①卒業後、資格取得から1年以内に就職し、5年間引き続き従事したとき。
②業務に起因する心身故障の為働けなくなった時。
実質、「給付金」になる。
➂ひとり親家庭高等学校卒業程度認定試験合格支援事業
高卒認定に合格するための講座受講費用の支給。ひとり親家庭の子ども(25歳未満)も対象。
- 受講終了時・・・6割(上限15万)
- 合格時・・・4割(上限10万)
④ひとり親家庭専門学校等受験対策給付金
資格取得のための専門学校の受験のための予備校にかかる費用の支給。
- 受講終了時・・・6割(上限20万)
- 合格時・・・4割(上限13万)
全日制の学校であれば、JR通学定期券は学割で購入可。
全日制でなくても、社会人学生は映画館や美術館も学割が効く。
学生でなくてもひとり親家庭は、駅の駐輪場が半額で利用できる。
大阪市立愛光会館(大阪市ひとり親家庭福祉連合会)
一時保育付きのコースもあり、お子さんが小さい場合は安心です。
但し、定員から漏れた場合や、家から遠い場合は、給付金制度のほうが使いやすいです。
給付金制度はもう使ってしまったという方には良いかもしれません。
愛光会館から、支援員さんが自宅に子守りに来てくれるサービスもありますので、是非活用してみてください。
無料講習
- パソコン入門
- パソコンExcel・Word
- MOS検定(Excel2013)受験対策
- 簿記3級
- 登録販売者
- 調剤事務
- 医師事務作業補助者
- フォークリフト運転技能講座
- 就職支援セミナー
- 介護福祉士実務者研修
- 介護福祉士受験対策
- 看護学校(准看護師)受験対策
※受講料は無料ですが、テキスト代などはかかります。
相談事業
- 職業紹介(仕事の相談、紹介、就業情報提供など)
- 法律相談・・・一人30分の無料弁護士相談
- 電話での生活相談・・・困ったことがあれば一人で悩まずなんでも相談員さんに相談しましょう。
日常生活支援事業(子どもの預かりなど)
通学、就職活動や、病気などで保育や家事介護が必要な時に、支援員さんに自宅に来てもらったり、支援員さん宅で子どもを見て頂いたりするものです。
※事前に登録が必要です。
初めての利用時は不安もありましたが、本当に良くして頂き、うちの娘たちはすっかりなついておりました。
ひとり親とは関係なく使える給付金
ひとり親の給付金は1度きりですが、こちらは何度でも使えるので、スキルアップの際には是非利用していきましょう。
ハローワークで申請する雇用保険法の給付金制度
教育訓練給付金制度
雇用保険に現在入っている方、または、仕事を辞めてから1年以内の方が対象。
厚生労働省の認可がされている施設が対象。
- 一般教育訓練給付金・・・教育施設に払った経費の20%支給。
- 特定一般教育訓練給付金・・・40%支給。
- 専門実践教育訓練給付金・・・70%支給。
- 教育訓練支援給付金・・・訓練期間中に離職されているた方の場合、平均賃金の60~80%の更に日額50%支給。
支援を受けられる主な資格・講座リストは教育訓練給付制度|厚生労働省 を参考にしてみてください。
※ハローワークに問い合わせたところ、雇用保険に3年以上とおりますが、初受給の方に限り1年でOKだそうです。
※1度受給した後も、3年雇用保険に入っていれば、また何度でも受けられます。
職業訓練受講給付金
雇用保険を受けれない方が対象。
ハローワークに登録していて、就職に向けて必要なスキルアップのために受けることができる。
- 月額100,000円
- 受講料免除と交通費支給。
支給要件など詳しくは、支援制度のご案内 |厚生労働省 を参考にしてみてください。
さいごに
今回は触れませんでしたが、ひとり親家庭用に無利子、低利子の貸付もあります。
まとまったお金がなくても資格取得やスキルアップを諦めないでくださいね。