皆さんは、ご家庭で、性教育をしていますか?
また、ご自身は親からしてもらいましたか?
最近、我が家の4年生と1年生の姉妹の人形遊びをしている様子から、性に対する興味が出てきたのを感じます。
少し前までも、「うんち、おしり、おっぱい」と言っていましたが、その意味合いが、異性を意識したものへと変化してきています。
長女もわずかにではありますが、身体に変化が現れだし、初潮もそう遠くないと思うこの頃ですが、まだまだ学校での性教育は始まっていないようです。
Youtubeやネット情報で、誤った知識がつく前に、これは性教育しなければならない時が来ていると感じています。
女の子も男の子も、自分の身を守れるようになってほしい。
男の子なら特に相手を傷つけない優しい子になってほしい。
・・・でも、自身もきちんと性教育を受けたことがないのに、何をどうやって?どこから教えていけば良いのかわからないというパパ、ママも多いのではないでしょうか。
あだ子も、そんな悩める親の一人です。
そこで今回は、タイムリーに看護実習で助産師さんに聞いたことと、「おうち性教育はじめます一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方」村瀬幸治・フクチマミ著を参考に、我が家での性教育の実際をお伝えしたいと思います。
この本は、子どもから、ドキっとする質問を受けた時の具体的な回答方法が書かれており、特に3~10歳の男児女児問わず、親の心の準備をするためにもとても良い本だと思うので、興味がある方は是非読んでみてくださいね。
目次
まずは何をどう教えるの?
まず、最初にお伝えしておきたいことは、
性教育=いのち・からだ・健康の学問であり、
決して性教育=セックスやポルノではない、
ということです。
この先入観により、性教育を子どもに教えるというハードルが高くなっているのではないでしょうか。
助産師による性教育
先日タイムリーに、大阪助産師会の臨地実習に行ってきました。
助産師さんは、「思春期の照れくさい気持ち」が芽生える前の小さいうちから「命の大切さ」に関しての性教育を行っているのだそうです。
思春期の子どもにいきなり性の話をするのは、ハードルが高いからだそうです。
もしも、お子さんがある程度大きくなっていたり、異性のお子さんである場合なんかは、子ども向けに書かれた本を読ませるという手もありますね。
Q結局、何歳から始めるの?
A.3歳ころから徐々に。
基本は、興味を抱いて質問してきた時が、その都度教え時。
もっと早く知っておきたかったこと。
大阪府助産師会にある、お日様さんさん広場という0~3の親子が遊べるスペースにて助産師が無料で性教育講座を行っております。
まず教えることは、水着ゾーン(水着で隠れる部分)は例え親であっても勝手に見たり触ってはいけないということだそうです。
村瀬幸治先生の著書では、口も含めてプライベートパーツと呼ぶそうです。
【引用】
<プライベートパーツ>口、胸、性器、おしり この4つなんだ
なぜなら その人のいのちに直接関わる場所だからね (中略)
そこはあなただけのものだから大切に扱わなければいけない出典 おうち性教育はじめます一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方 著フクチマミ 村瀬幸治 P31より
これについてあだ子は、大反省です。
「可愛いから」という理由で娘のお尻を勝手に触りまくってしまっていたのです(汗)
娘は「それが愛情表現なんだ。」と思っていることでしょう…。
将来、「お尻を触られるのは好意だから、断れない。」といった考えにならないように、「今まで勝手に触ってしまってごめんなさい。本当は、親子でも、あなただけの大切な部分は勝手に触ったり見てはいけない物なんだ。」と告げ、これからは気を付けようと思いました。
もう一つ、反省していることは、おまたを触ることを「汚い、ばっちい」と言ってしまっていたことです。
自分の身体を肯定的に受け止められず、性的なことに対して不潔視してしまうようになる原因にもなるそうです。
これからは、「大切なとこだから、触る時は綺麗な手でね」と言うように気を付けようと思います。
因みに、大阪府助産師会では、小中高の大きな子向けにも、PTAに助産師さんを呼んで「いのちの出前教育講座」を実施しているそうです。
詳しくはこちらからどうぞ⇒大阪市助産師会
勿論、大きくなったから手遅れなんてことはないので、年齢に応じて大切な身体について親子で話すことは大切だと思います。
「赤ちゃんはどうやってできるの?」
つい先日、
と質問され、つい
と言ってしまいました。
確かに、半分嘘ではなかったのですが…。
【引用】
もしとっさに答え方が浮かばなかったときはね「いい質問だね 調べておくよ」
(中略)
その代わり後でちゃんと調べて答えてあげてね出典 おうち性教育はじめます一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方 著フクチマミ 村瀬幸治 P59より引用
これで良いとのことです。
決して否定したり、からかったりしないことは肝に銘じておきましょう。
助産師会の講義では、手作りの布製の「女性器と男性器」を用いて
命のもと(精子)をおちんちんで卵のある場所(子宮)に送り込むところまで説明するそうです。
こちらが恥ずかしがらずに当たり前の事として、淡々と話すことがポイントだそうです。
【引用】
大人になって好きな人と一緒に「赤ちゃんが欲しいな」って思ったらみんなするんだよ出典 おうち性教育はじめます一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方 著フクチマミ 村瀬幸治 P119より
これについては、元パートナーとのことも、話さなければならないという二重のハードルが私達シングルマザーにはあるかと思うのですが(汗)
子どもにとってはママとパパはどちらも大切な存在だと思うので、淡々と伝えようと思います。
いざ、実践!!
うちの娘たちの反応は?
いざ、準備して今か今かと待ち構えていると、なかなか聞かれないもので…
聞かれてもいないのに、こちらから急に話すのもどうかと思い、うずうずしながらしばらく待ちました(笑)
そして、ついにこの日が来ました。
そして、にやにやしないように気を付けて、村瀬幸治先生のおっしゃる通りに伝えました。
と、母性看護の教科書を一緒に見ながら、身体の構造を説明しました。
話し終えたあとの、長女の感想は?
そんなことないんだよ、パパの命の元が入っているところも、ママのお腹の赤ちゃんのベッドの中も無菌だから、綺麗なんだよ。
正直、ここまで良い反応が返ってくるとは思わなかったので、話して良かったと思います。
人体の仕組み、命の尊さを理解する第一歩が踏み出せた感じがします。
赤ちゃんはどこから生まれてくるの?
これには、抵抗なく、「お尻の穴とおしっこが出るの穴の間に、赤ちゃんが出てくる穴があって、そこから出てきたんだよ。哺乳類は皆そうなんだよ。」と言っていました。
ですが、ただ単に、自分が母親のお腹にいたという事実を聞きたいだけのケースもあるそうです。
うちの娘達も、お腹にいた時の話や、出産時の話を何度も何度も聞いてきて、答えると嬉しそうにしております。
「かわいかった?」「名前はいつ決めた?」というのも愛情の確認作業なのかな、と思い、できるだけ丁寧に答えています。
こちらも、当時を思い出して、少しほっこりしますしね。
生理について
私自身が子どもの頃は、上に兄がいたこともあってか、生理用品は母は目のつく所にはおいておらず、生理自体の事も母親に教えてもらっていなかったので、初潮が来た時はかなりびっくりしました。
当時の保健体育の授業も、精子が卵子に出会うところのみのビデオ鑑賞をするという、よくわからないものだった記憶があります(笑)
そんなこともあり、生理が来た時にびっくりしないように、自分が今看護学校で習ている母性看護の知識をかみ砕いて「子宮が赤ちゃんのベッドを毎月準備していて、赤ちゃんが来なかったら古いベッドが剥がれ落ちて、また新しいベッドを準備するんだ。古いベッドが生理として落ちてくるんだよ。だから、血が出ても怖いことではないんだよ。」というふうに教えています。
生理中でも一緒に風呂に入り、経血を見る機会も与えて、生理は日常的なものだという事を伝えています。
あだ子は、PMS(生理前症候群)が酷く、生理前はイライラしてしまいます。
そのため、「あなた達が悪いとか、嫌いだとかではない」という弁解のために、「ごめん、生理前だから、イライラしてるんだ。」「ごめん、生理前だからしんどいんだ」となにかにつけて言います。
生理が嫌なものというマイナスイメージで定着させるのは良くないですが、母親が原因不明に機嫌が悪いと、不安にさせると思い…。
ただ、乱用しすぎると、
(親子の言い合い中・・・)
ということになってしまいます(笑)
性行為や避妊について。
まだ、うちは避妊や性行為、愛情表現について話す年齢ではないかなと思い、今回は初級編ということで、ここまでには至っていませんが。
この本を読んでいなかったら、妊娠や感染症のリスクを伝えるために「大変なことになるよ。」と脅すようなことを言ってしまっていたことでしょう。
しかし、著書では、
【引用】
避妊のことを話す前に 愛情表現について話すのもいいかもしれないよ(中略)
愛情表現の最高峰=セックス✖(中略)
それでもどうしてもお互いにセックスをしたいと思ったら 妊娠の可能性をなくすために正しい知識で避妊することが必要なんだ出典 おうち性教育はじめます一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方 著フクチマミ 村瀬幸治 P151~153より
子どもの年齢があがり、理解や必要に応じて少しずつ話していこうと思います。
元パートナーにもお願い
最近はコロナのことがあり、あまり長時間の面会はありませんが、入浴や、同じ部屋で眠ることも、異性親のほうから線引きしてやる方が良いということを伝えました。
そのためにも、一人で入浴できるようになっておくことが必要ですね。
もう4年生ですが、まだ洗い流しが不十分なことが多いので、そのあたりも課題として見ていこうと思います。
対等な関係になれた。
どこの家庭でも、あるあるだと思うのですが、テレビドラマで際どいシーンの時に、どうしてよいかわからなくなるあの雰囲気が解消されました(笑)
ニュースで聞く「セクハラ、わいせつ」という言葉の意味をこどもに問われた時に、プライベートパーツは自分だけのものという話を子ども達にしていたことで、「セクハラはね、プライベートパーツを勝手に見たり触ったり、それに対して嫌なことを言ったりすることだよ。」とすんなり答えることができ、子ども達も納得してくれました。
こどもだからといって「嘘をつかなくてよい、隠さなくてよい」ということが解ると、こちらの肩の力が抜け、子どもから聞かれたときにこそ、「性教育のチャ~ンス!」と前向きに考えられるようになりました。
相手のためを思ってだとしても、嘘をついたりごまかすのは、心苦しいですよね。
それに、解らないことは、一緒に調べたり考えたりすることで、対等な関係に近づけた気がしています。
まとめ
- 今の親世代のほとんどが、性教育を受けてこなかったので、どう教えてよいかわからなくて当然である。
- 身体のプライベートパーツは、小さいうちから、家族間でも勝手に見ない、触れない、自分だけの大切な部分と伝える。
- 男児、女児関係なく、身体のしくみについて教えておくことは、第二次性徴時の不安の軽減になり、相手を思いやる心も育てる。
- とっさに答えられないことは、後日で良いので、嘘や誤魔化しで逃げずに、調べて真摯に答えること。
- 子どもから質問されたタイミングなどの、日常で少しずつ話したり一緒に考えたりして、話しやすい雰囲気にしておく。
- 汚い、嫌らしい、と否定したりからかったりはしない。
- 男児の場合も、知識として教えてあげる必要がある。できれば同性からが良いが、無理な場合は子ども向けの本を読ませる。